深夜の映画鑑賞
昨夜は人との予定の後に一人で映画を見に行く。
人と別れた後、すぐに別の予定のために動くって、ちょっとした罪悪感がある。
別に内緒にしているわけではないけど、私には私のやりたいことがあるもので。
誰かと共有しようと思えばできるのかもしれない。
でも、一人の時間が一番落ち着くし、こういう時間がないと自分らしく生きられない。
自由気ままが私の本分なのだ。
『返校 言葉が消えた日』
henko-movie.com
というわけで、何か映画見たい!という衝動で何の下調べもなく映画館へ。
たまたま上映時間が合ったから見た映画だったが、これがなかなか面白かった。
台湾映画を見るのはこれが初めてで、どんなものかと思ったがただの食わず嫌いだった。
思っていた以上に若い俳優の演技がしっかりしていて、お陰ですんなり話に入り込むことができた。
1962年、独裁政権下にとある高校で実際に起こった事件を元に描かれるダーク・ミステリー(ホラー?)。
それにしても台湾の歴史について全く知識がない自分が恥ずかしい。
戒厳令、白色テロ時代…といった言葉をこの映画で初めて知った。
台湾では40年以上もの間、国民の自由が制限され本を自由に読むことすら禁じられていた。
外国の本を持っているのがバレたら即逮捕。
学校の中にも軍人がいて監視されている上に、身内同士で密告することも推奨されていた。
このあたりの時代背景を全く知らない私でも、プロットで説明が入るので理解できた。
映画としての構成は独特だが、悪夢を見ている中で過去のエピソードが挿入されたり、登場人物達の交流や心の動きが丁寧に描かれているので、最後まで集中して見ることができた。
ただ、ホラーが見たいという人には物足りないだろうなと思う。
序盤こそ「台湾版学校の怪談か?」と思うほどだっだが、あくまでホラーが主題ではなく、ほんのりとしたホラーというか、イメージとしては学校の怪談4に近い(いや、少し違うかも)。
モンスターも出てくるが、あれは戒厳令という恐怖を具現化した存在だったのだろう。
悪夢の中の学校がなかなか雰囲気のある廃墟でとても良かった。
レイティングはR-15で、拷問のシーンもキツい描写はほとんどなかった。
そういう意味では幅広い年代の人に見てもらえる映画だと思う。
最後はちょっぴり良い話風で終わり。
こういう映画を自由に作って、誰もが見られる時代になって良かったねと心から思う。
チャン先生が高橋一生似のイケメンで私も好きになりました。