書いて、息して、

書きたいことがある限り書く。

火垂るの墓

最近読んだ本

 

久々過ぎて、ブログの使い方も忘れてしまった。

厭なことばかり…ではないけど、上手くいかないことの方が多い日々。

一日のうち、自分でコントロールできることよりも、人の都合に左右されることの方が多い。

そんな風に毎日が過ぎていき、疲れて、ただ疲れて。

怒る気力もなく、やがて何がやりたいのかも分からなくなって。

 

ただ、買い物だけはよくしているので、いろいろと物が溜まってきた。

本屋に立ち寄って、気になった本を片っ端から買っていくのは、本当に良いストレス解消である。

 

 

火垂るの墓』を買ったのは、youtube岡田斗司夫さんの解説動画を見たから。

 


www.youtube.com

 

反戦映画じゃないのは分かっていたけど、この動画を見て、目から鱗だったのが、主人公=コミュ障ということ。

そっか、コミュ障が戦時下に生まれたらこうなるのね~と妙に納得してしまった。

昔、アニメを見た時は主人公は子供だから、周りの大人を頼ったり相談したりできなかったのかなと思っていたけど、そうではなかった。

そういう目で見ると、また違った面白さが見えてくる。

 

小説の方は作者・野坂昭如の自伝的小説であり、特に空襲の描写は身をもって体験した人でなければここまで書けないだろうと思った。

映画では描かれていない母親の死が、原作では生々しく印象的に描写されていたり、幼いはずの妹の妙に大人びた言動が、物語においてより悲惨さを増す。

初めは独特な文体に面食らったが、読み進めていくうちに気にならなくなった。

原作には原作の良さがあり、映画には映画の良さがある。

それにしてもよくこの小説をアニメにしたなと思う。

高畑勲作品を全部見返したくなった。

 

火垂るの墓』の次に収録されている『アメリカひじき』では、話の内容が180度変わって、戦後、アメリカ人と交流する夫婦の話だった。

本当にこの頃の日本の時代の移り変わりって、凄まじいなと思う。

アメリカひじき”って、何だろうと思ったら、それのことか!

最後まで読まないと分からなかった。

これはこれでコメディーとして面白かった。

 

お題「我が家の本棚」